目指すのはメロウなエンディング

社内ニートが、社用パソコンではてブロを書く。リアルオタクライフ

明日、誕生日。

家の近所のウグイスは、めちゃくちゃ鳴くのが上手い。2月後半から鳴き始め、去年は9月後半まで鳴いていた。ウグイスは小さい時から練習して、上手く鳴けるようになるらしい。このエースウグイス(と私は読んでる)は初めて出会った時から上手かったから、泣くのが上手な家系に生まれたサラブレッドなのかと思っていたけど、もしかしたらものすごく練習したのかもしれない。才能と、努力の結果なのかも。

 

私は、焦っていた。

親、親戚、外で会う人たちは、24歳なんてまだ若いじゃないというけれど、オーディションの年齢制限は12歳~22歳がほとんど。もう受けられないオーディションが山ほどあるのに、若いわけがない。

若さしか取り柄がないのに、それも失ったらもう、戦う術がないもん。

 

早ければ生まれてから15年、遅くても22年で学校生活が終わる。そのあとはずーっと大人。人間100年時代と言われているから残り約80年にして人生においてかなり大事な学生生活が終わるのだ。なんだか、前半に詰め込みすぎでは?

とは言いつつ、私は卒業してからずっとアルバイト、フリーター、派遣社員。なんていうのが一番いいのかな、自分の肩書すらいまいち見つけられない。

 

去年の11月、初めて舞台に出た。正確には専門学生の時、卒業公演や進級公演で舞台に立ったことはあるが、お客様からお金をもらってやるのは初めてだった。

ここで結果を残して、壁を越えて、なんだ自分もお芝居できるじゃないかって、安心して、経験と自信を得たかったのに。結果、重くて分厚い壁は、上りきる前にこっちに向かって倒れてきた。下敷き、ぺっちゃんこです。

私にはお芝居はできないんだと悟った。

 

太陽は、さっきよりも高くなっている。部屋は影になったけど暑い。クーラー、つけた方がいいかな。

家に一人なのに、昼間からクーラーをつけるのは、なんだか負けた気がする。

何に?地球に?太陽?ん-、自分かも。

 

なんやかんや色んなもののせいにしたけど、結局は自分に負けたのです。自分に負けて手に入れたのは、涼しくて快適な部屋と、何もない未来と、嫌悪感?

この、じわじわと自分を嫌いになっていく、自分に絶望していく気持ちってなんて言うんでしょうか?知ってる人いる?

じわじわ、徐々に、紙の端に火を点けたみたいに、自分を嫌いになっていくのに、その実、なにか期待してる自分もいる。それがほんとキモイ。

キモイんです、自分。こうやって文章にして、自分の負けを、いいことにしようとしてる。文字にして、許されようとしてる。自分の弱さで辞めたのに、辞めたのにまだ頑張ってたって思われようとしてる。なんかいい感じに文章にしてみて、悦に入ってる。キモ!!!!

辞めた時点で、負けなのにね。

 

高校三年生の夏休み前、突然声優になると宣言し、勉強しなくなった。塾長、高校の先生、親、みんなから怒られた。ふざけんなと。そんな甘い世界じゃないのよ、勉強したくないだけじゃないの、大学に行きながらでもできるよね?

今思えば、確かに勉強がしたくなかっただけかも。なんか謎に無敵の気持ちだったから舐めてたのかも。大学に通いながらでもできたかも。だけどあの時の私は、頑張って勉強して、安くないお金を出してもらって、大学に行く理由が見つからなかった。強いて言えば恋愛?ハッピー大学生活くらいか。ところで大学って行けば彼氏できるの?

 

すべての意見をはねのけ、夢と希望と期待を胸に、私は夢を夢で終わらせない声優養成所に入学した。高校卒業後すぐ、18歳の時だった。

 

 

声優になるという夢は、あきらめました。

夢を夢で終わらせました。

私は明日、25歳になります。

世間から見たら、たぶんまだまだ若いのだろう。けれど、もう若くないと焦った気持ちのまま20代前半を終えてしまった。

 

あーあ

 

もったいね