人生、色々。推し活も、色々。
昨年、長年の夢を諦める決心をしました。
理由は、自分のセンスの無さに絶望したことと、このまま頑張って続けた後の未来が見えなくなったからです。
私の頭の中ではピカピカに輝いてた未来が、気づけば暗闇になってました。
一時期働けない時期があったりして、生活に余裕がなくなると、オタクをする余裕もなくなり。
ここ2年ほどは、ゆるくいろんなものを見て暮らしておりました。
先日、ドラマでも見ようとNetflixをつけたところ、「カラオケ行こ!」という作品が目に入りました。
オタク仲間の間で話題になってたやつや。
他に見たいものもないし、なんとなく、流し見していました。
映画「カラオケ行こ!」とは、変声期に悩む中学生に、歌が上手くなりたいヤクザがカラオケで歌を教えてもらう、和山やま先生原作のコメディ作品。
ヤクザ、成田狂児役を綾野剛さん、中学生、岡聡実役は齋藤潤くんです。
気付けば目を奪われていました。
*ここからネタバレ注意
齋藤くん演じる聡実くんは、合唱部部長。めがねで控えめな男の子に見えるのですが、その実、度胸があるし、肝が据わってる。
さらっとすごいことを言ってたりする。
この作品の舞台は関西なのですが、関西弁が聡実くんの言動の面白さを引き立ててる。標準語だったら、全然違うものになってたと思う、これは関西弁やからおもしろいんや!知らんけど。
普通どうみてもヤクザの人に紅を歌われ、感想求められてもなんか差しさわり無い感じにしか言えないと思う。てか、私だったらなんも言えずに尻尾巻いて逃げますわ。
齋藤くんの聡実くんのひょうひょうとした雰囲気、でも決して大人びて見えるわけではなく等身大の中学生男子の空気がこの作品の中毒性のキモな感じがするよね~!(うんうん!!)
んで、問題の。
綾野剛さん演じる成田狂児。
あ、綾野剛って、すんげええぇぇ!!
えっ成田狂児やばくね?普通に
対、中学生男子なんですよ。ヤクザなんですよ。
けど、歌の先生なんです。
対応むずくね?普通。
最初はただの変な人、やばい人。聡実くんを偶然見つけて、先生になってもらおう!それだけ。
なのに、時が経つにつれ、目が。慈愛。もうね、慈愛よ。
目線だけであんな、感情を語れるのか、人間は。
でも、そういえばさ、小説とかでよくあるよね、「私もあの目で見つめられてしまったら、どうなってしまうのか。」みたいな表現、あるよね。こないだ読んだ本であったよ。原田マハさんのジヴェルニーの食卓。マティスのお話でね、ね、あったよね。たぶんそれだけじゃなく、たまに見かけるよね!
あれ、わかんなかったんです。まあさ、好きな人と目が合ってドキッ!とかはわかるよ?じゃなくて、そういうのではないやつ。
しかし、わかりました、わかってしまいました。
先にわかっててほしいのですが、私は愛という言葉を多用しますが、愛には200種あるねん(CV.アンミカ)と思っておりますので、すべてを陳腐な愛、恋愛、性愛のようなものと一緒と思わないでください。
そういうのとはまた違った愛なんです。
だけど確実に愛なんです。
目が、聡実くんを見守る目線が確実に愛です。暖かい愛です。
初夏のカーテンみたいな、ふわりと包み込んでくれる愛です。
聡実くんがぶちぎれるシーンの狂児の顔、思春期の、あの年頃の、抗うことのできない苦しみに向き合っている時にしか出ない怒りをぶつけられてのあの顔。ちょっと言葉にできないので、見てもらっても…いいかな…
もしも、あの目で見つめられてしまったら、融けて消えてなくなってしまうでしょうね。
多分融けて水になって、川になって、蒸発して、雨になって、優しく降り注ぎたいネ…(?)
綾野剛さんによって、私はまた新たな感情を知ることができました。
ありがとう、綾野剛。
待って?!韻踏んでる!ありがとう、って綾野剛に言うための言葉やったんや!!
怒った聡実くんの語彙、めっちゃかわいいよね☺
キレた中学生の語彙ってあんな感じ。
それをフリーザみたいや、と言ってしまえる狂児の空気。なんだか怒ってしまったことを肯定してくれたみたいな、なんででしょうね。
中学生語彙と言えば、和田くんの
森丘中合唱部は終わりや!!
も、めちゃめちゃ中学生語彙で最高でしたね。あのセリフが、事件は森丘中合唱部で起こってるんやということに説得力を与えたよね。
あんた、ここ(カラオケ天国)に愛はあるんか?
あります!!!!!!!!
乾ききり、水を求める気力すらなかった私の心は、カラオケ行こ!との出会いにより一気にタプタプ、ぷるんぷるんに。
カラオケ行こ!見てから毎日が楽しい。
ありがとう、綾野剛。
てなもんで、映画カラオケ行こ!は各種配信サイトで配信中、映画もごくわずかまだ公開している劇場もあるみたいです。
私も今日、仕事終わりに見に行きます!まだやってる劇場があってよかったー!!!!
原作漫画も面白いです。
今回の映画の原作、和山やま先生の「カラオケ行こ!」と、聡実くんが大学生になってからのお話「ファミレス行こ。」はビームコミックスより絶賛発売中です。
映画の二人は、原作の二人とはまた雰囲気が違っていますが、そこにも確かに愛があります。
土台にコミカルな空気が流れているので楽しく読めます。
漫画は、漫画の、独特の空気感が癖になります。
ほなみんな!!
カラオケ行こ!
p.s.
野木亜紀子さん×綾野剛さんということでMIU404見始めました。
これもまたものすごくやばいので見終わったら感想をば。
ありがとう、綾野剛